中学・高校・大学の学校生活と、社会人として会社で仕事をすることは当然ですが全然違います。
ですが、「似ているなぁ」と思うことがあって色々考えることがあったので今日はそのことについて書きたいと思います。
似ている点と言うのは
「文化祭と仕事」
です。
文化祭と言うと、年に一度の行事で、たいていクラスのリーダー格の生徒や目立ちたがりな性格の生徒、イベント毎の好きな生徒が中心になってクラスの出し物を決めます。
※お化け屋敷、カラオケ、模擬店...etc
クラスの出し物なので、クラスルーム(クラスの時間)の時間で多数決で出し物を決めたりしますが、このとき、生徒たちは以下のようなグループに分かれます。
1.リーダーになって行事を進めるタイプ
2.率先して行事に参加・協力するタイプ
3.行事毎が嫌いで、協力的でなく、しぶしぶ参加するタイプ
4.行事に全く参加せず、他のことをしようとするタイプ
ちなみに、僕自身はどうだったかというと、2とか3のタイプでした。
イベント行事は嫌いではなかったのですが、クラスの雰囲気や仲のよい友達がいるかどうかなどで気分が変わっていたと思います。
当然クラスの雰囲気が良くて、クラス内に仲の良い友達が多かった時は積極的に参加していたと思います。
学校のクラスは、自分達で決めたクラスではないですし、そもそも文化祭のような行事もやると決まっているからやっているという面もあります。
なので3や4のようなあまり行事に参加しないタイプの生徒がいるのは基本的には仕方のないことだと思います。
さて、文化祭の出し物が決まると、上記の1のメンバーを中心に色々と準備が進んでいきます。
予算の範囲内で買い物をしたり、要らなくなったダンボールをスーパー等に貰いに行ったりと当日までは大忙しです。
そして順調に進んでいないことがあったりするとリーダー格の生徒が、
「なんでできないの?」
「あと2日かしかないんだよ!どうすんの?」
と怒ったりして、普段の学校生活では経験しないような雰囲気の中で準備が進んで、なんだかんだで当日を迎えます。
文化祭のよくある風景について書きましたが、実は仕事も同じような雰囲気で進むことが多いです。
例えば会社で、あるプロジェクトが立ち上がった時、メンバーのモチベーションや考えも様々で、
1.リーダーになってプロジェクトを進める人
2.率先してプロジェクトに参加・協力する人
3.プロジェクトに批判的で、協力的でなく、しぶしぶ参加するタイプ
のような人がいます。
「あれ、4がない」
と思った方は目の錯覚ではありません。
もし会社で、
4.プロジェクトに全く参加せず、他のことをしようとする人
のような人がいたらその会社はよっぽど余裕のある会社か、もうすぐ潰れる会社のどちらかだろうと思います。
普通の会社では4のような人は、あまりいません。
※と言っても4に近い人は意外といたりしますが。
で、複数人でやる仕事は1〜3のタイプの人が協力しあって進めていきます。
仕事のメンバーも基本的には同じ会社に勤めている人たちと一緒に仕事するので、中学校・高校のクラスメイトと同様に自分たちで自由、好き勝手に選べるわけではありません。
プロジェクトの過程で問題があれば、
「なんでできないの?」
「あと2日かしかないんだよ!どうすんの?」
見たいな光景も文化祭と同じようにあります。
文化祭と仕事が似ているという話ですが、
当然違う点もあって、社会に出てからの仕事はある意味では、
1年中文化祭をやっている
ようなイメージです。
1つの仕事が終わればまた次の仕事が始まります。
- 文化祭と仕事は似ている
- 仕事は1年中文化祭をやっているようなイメージ
さて、ここで中学校や高校の文化祭を思い出して(あるいは今中学生・高校生だよという方も)、以下のような想像をしてみてください。
「あなたのクラスのメンバーで1年中文化祭をやったらどうなるか」
をイメージしてください。
どうでしょうか。どんなイメージがでてきたでしょうか。
「うちのクラスは行事大好きで、みんな助けあうから1年中文化祭とかチョー楽しそう!」
というイメージでしょうか。
そうではなくて反対に、
「クラスの雰囲気も悪いし、みんな仲もよくないし、どうせ嫌々やるから1年間も文化祭とか絶対無理!」
というようなイメージを持たれた方は少なく無いのではないのでしょうか。
実はその通りで、仕事もみんなが非協力的で、助け合わなければ上手く進みません。
仕事が上手く進むのは、
1.リーダーになってプロジェクトを進める人
2.率先してプロジェクトに参加・協力する人
のような人で構成された組織で仕事をするときだと思います。
そしてみんな1・2の人のようになって、互いに協力しあって仕事をするためには、
ルールやゴールや目標・目的を共有しておかないといけません。
そういう意味では文化祭のクラスで出し物をやる目標や目的はあまりありません。
生徒の立場では、
「楽しい出し物をやってみんなでいい思い出をつくる」
教育的には、
「集団で協力することを学ぶ」
といったところかと思いますが、いずれにせよ文化祭をやること自体が目的であり、
年間行事として決まっていることなので目的は後から自分たちで決める必要があります。
※決して目的が決まっていないことが問題と言っているわけではありません。
話が逸れましたが、会社において仕事の目標・目的、ゴールとは何でしょうか。
それは、会社毎に違いますが、たいていは会社の外からでも知ることができます。
なぜなら、
「企業理念」
「社訓」
「経営方針」
「行動指針」
「クレド」
といったことに書かれているからです。
これらは、会社のホームページ等で書かれていたりして外部からでも知ることができます。
「企業理念」や「行動指針」を学生の立場で言い換えれば、
「同じメンバーで1年中文化祭をできるようにするためのルールや目的」
を書いているものと考えていいと思います。
そう考えると凄く大事なことを書いているように思えてきませんか。
実際、「企業理念」や「行動指針」で語られる言葉はとても大切な言葉です。
会社を作った人や経営者が一生懸命考えたメッセージだと思います。
しかし、どんなに「企業理念」や「行動指針」に立派な事が書いてあっても、実際の仕事の現場では全く矛盾した形で仕事をされていることもよく有ります。
できれば、そのような矛盾のない会社で仕事をした方がいいでしょう。
ではどうすれば、「企業理念」や「行動指針」が矛盾しているような会社を見つけられるのでしょうか。
これが正解という答えはないと思いますが、自分であれば会社の方にこのように問うてみると思います。
「御社の行動指針には〇〇〇と書かれていますが、仕事をしていて〇〇〇が役に立ったり、〇〇〇に助けられたという経験について教えて下さい。」
現場レベルにまで「企業理念」や「行動指針」が本当の意味で浸透していれば聞かれた人もきっと答えてくれると思います。
もしも矛盾があれば質問された人は答えに困ってしまうと思います。
「自分にあった会社の探し方」
とタイトルに書きましたが、そのやり方の一つとして
1.会社の「企業理念」や「行動指針」を知り、自分の考えに一番近い会社を探す。
2.1で選んだ会社の人に、上記の問いを投げかけてみて納得のいく答えがかえってくるかどうかを判断する
というやり方は有効ではないか思います。
※あくまで「会社」の選び方であって「仕事」の決め方ではないですが。