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「戦略参謀」を読んだ

ジュンク堂大阪本店のビジネス書のコーナーの目立つところで売られていたので目にとって読んでみたらなんか面白そうだったので買ってみました。

読後の感想、思ったこととか書いておきたいと思います。

概要

基本的には「紳士服のしきがわ」というスーツの小売業の会社を舞台にした小説風のビジネス書です。
同じような雰囲気の書籍としては、「100円のコーラを1000円で売る方法」が近いように思いました。
※「100円のコーラを1000円で売る方法」はマーケティングに関する書籍でしたが、本書は会社経営全般に関わる内容で書かれています。
ざっくりというと、小説8割、ビジネス書としての解説2割といった割り振りでしょうか。

ストーリーとして、「紳士服のしきがわ」をよくするための改革勢力 vs 自己の利益・保身を考える抵抗勢力といった構図で書かれており読みやすく小説としてとても面白かったです。
小説部分は、1日で一気に読みました。ビジネス書としての部分は分量は少ないですが、PDCA・経費削減の手法、社内改革について書かれておりこちらも咀嚼は必要ですがためになる内容だと感じました。

良かった点

「人、性善なれど、怠惰なり」という言葉が、空海真言宗の思想と一緒に本書内で何度か語られます。
ビジネス書ではあまりこういった人間観・宗教感のような内容は語られませんが、ビジネスは人が集まってするものです。
人を束ねて仕事を進める立場にある人間は、こういった「人間の性(さが)」というものをしっかりと見つめ、自分なりの考えを持った上で事にあたらないといけないものだと感じました。

解せなかった点

全体的にとても面白い小説でしたが、本書に登場する登場人物の年齢が設定にいまいち読み取れない箇所がありました。
小説中に、安部野というコンサルタントとその妹の彩という女性が登場します。

高山という、いわばこの小説の主人公とこの妹の彩という女性がくっつく感じでこの小説は終わります。
安部野という人物は相当できるビジネスマンで、人間心理にも通じた人物として書かれており、「紳士服のしきがわ」の会長(どう考えても60後半から70代の高齢)にも物怖じせず話をします。

となると、この安部野は40代後半から50代・60代のイメージになります。

一方、高山という主人公は、まだまだビジネスマンとしては稚拙なところがあるが、一生懸命な行動をとる好青年として書かれています。恐らく20代後半から30代前半のイメージでしょう。

40代後半~60代男の妹である彩と、どう老けさせたとしても30代前半の高山・・・
かなり歳の離れた妹ということなんだろうか・・・

読後感

企業内の改革や、創業者から2代目に事業継承をした後でどういったことが起こるのか、大企業でのどろどろした社内政治など、かなりリアルに描かれているように感じました。
私自身は大企業に勤めたことはありませんが、いろいろと見聞きする限りでは社内政治・人事の力学・権力争い・実績争いはあるようですので、多くのビジネスマンの方は共感したり感情移入して読めるのではないかと思います。

私の考えでは、会社とは仕事を通して価値を生み、その対価をお客様から頂くための組織です。またサラリーマンは自分の能力と時間を企業に提供し、企業はその対価を支払うものだと思います。
社内の政治はお客様視点から見れば一切どうでもよい話です。
本当の勝敗は消費者が決めるもので、社内の政治に勝利したところで、市場での競争に敗れれば何も意味はないと思うのですが、人間というのはなかなか頭で分かっていても心と体はついてこないというのが現実ですね。

「人、性善なれど、怠惰なり」

という言葉はなかなか深いように感じました。